薬_抗がん剤
写真出典 https://thelondonpost.net/

こんにちは、Anejo(アネホ)です。

抗がん剤 – ほとんどの人はご存じで、そう聞いただけで『脱毛吐き気嘔吐下痢など尋常じゃない副作用に悩まされる薬』というイメージが有ると思います。

そんな抗がん剤ですが、ネットで検索かけると、こんな文言がまかり通っているのをご存知ですか?

◆ 抗がん剤と呼ぶのは日本だけ、海外では遺伝子合成阻害剤と呼ばれてる。
◆ FDA(アメリカ食品医薬品局)はガンを多発化させる理由から、抗がん剤の使用を禁じている。
◆ WHO(世界保健機関)は自粛を呼びかけている。
◆ 日本の厚労省もそのように提言している。

これがホントだったらマジ大事件だと思いますが、好奇心が災いして?調べてみたら、意外なことが判ったので報告させていただきます。


抗がん剤は海外では『遺伝子合成阻害剤』と呼ばれてる?

聞きなれない『遺伝子合成阻害剤』という薬ですが、どんなものでしょうか?

私は医療関係従事者じゃないので、個人的な理解を述べるしかありませんが、以前、私が C型肝炎の治療で苦しんでた頃、『完治の期待値の低いインータフェロンに代わる新しい療法』として、『遺伝子合成阻害剤』が開発中!などと紹介されてた事があります。

ウィルスが増殖する時、一旦遺伝子を分割してから再結合するのを防ぐ、これが『遺伝子合成阻害』というワケですね。

この時は、C型肝炎ウィルスが増殖するのを防ぐ目的で『遺伝子合成阻害剤』を使う、というものでしたが、「がん細胞の増殖も抑えられるからウィルスの増殖も抑えられるんじゃね?」って事ですね。

もちろん、がん細胞用の薬をそのまま使えないでしょうから、C型肝炎ウィルス専用の薬を開発してたんでしょう。

さて、そういう訳で、『抗がん剤 = 遺伝子合成阻害剤』ではなく、遺伝子合成阻害剤の一種という事ですね。

『抗がん剤』を英語で言ったらそのままですが、『Ainti-Cancer Drug』と言いますし、

『遺伝子合成阻害剤』は『RNA/DNA Synthesis inhibitors』と呼ばれます。


何でこんな事を言うのか?

ネット情報で『抗がん剤』と検索をかけると、健康食品販売から整体師さんまで、医師免許も持たず、『現代の医療の負の部分』にばかり注目してる『トンデモ』なサイトがバンバンヒットしますが、そういう所では、

抗がん剤の正式名称は、「遺伝子合成阻害剤」。海外ではそう呼ばれているけど、日本では呼ばれていません。

とか、専門家ぶって断言しちゃってるサイトが多いんです。

こんな事言えば感心されるとでも思ったんでしょうか。。。

上でも述べたように、海外では、普通に『Anti-Cancer Drug』という言葉を使っているんです。

ウソ言っちゃいけないですよね!
(チョットは調べようよ!笑)


FDA(アメリカ食品医薬品局)は、抗がん剤の使用を禁じている?

FDA
写真出典 http://fortune.com/

これも上で言ったように、多くの『トンデモ』サイトで言われてますが、実際に FDA の公式サイトを見に行っても、そんな事どこにも書いてないんですよ。

→ https://www.fda.gov/

もしこの記事を読んで、その証拠があるんだったら教えて欲しいですね。

現在、がん治療においては、ご存知の方も多いと思いますが、いわゆる『がんの三大治療法』として、

◆ 外科手術
◆ 薬物療法
◆ 放射線療法

がありますが、FDA の公式サイトでは、これら基本的な治療法の研究の最新情報ばかりの記事が載っているので、もし『禁止』する立場をとっているなら、そんな記事は載せないですよね?

たとえば FDA の公式サイトで『Drugs(薬)』から『 Drug Approvals and Databases(薬の認可とデータベース)』に移り、『Approved Drugs(認可された薬)』に、こんなのがあります。

2018
FDA approves dabrafenib plus trametinib for anaplastic thyroid cancer with BRAF V600E mutation. More Information. May 4, 2018.
2018.05.15 / Cancer / https://www.fda.gov/drugs/informationondrugs/approveddrugs/ucm279174.htm

FDA はダブラファニブ+トラメチニブを未分化の甲状腺がん(BRAF V600E 突然変異)用に 2018年 5月 4日に認可した。

どうですか?フツーに抗がん剤を認可してますよね。

一所懸命探しちゃって、おかげで時間を無駄にましたよ~!

これも、よく調べてから断言してください。怒


WHO では自粛を呼びかけている?

WHO
写真出典 http://nekwo.com/

もうね、いい加減にして欲しいですよ。苦笑

WHO の公式サイトにだって、そんな事一切書かれてないって~!泣

→ http://www.who.int/

「時間を返してくれ~!笑」

ネットが普及してなかった昔ならイザ知らず、こんだけネットが普及した現代なら「ポチッ!」と検索したらいくらでも情報が手に入る世の中です。

で、WHO の公式サイトの、『Health Topic(健康トピック)』で『Cancer(がん)』を検索、『Cancer Management(がんの管理)』の解説がこうです。

To reduce the significant disability, suffering and deaths caused by cancer worldwide, effective and affordable programmes in early diagnosis, screening, treatment, and palliative care are needed. Treatment options may include surgery, medicines and/or radiotherapy; treatment planning should be guided by tumour type, stage and available resources and informed by the preference of the patient. Palliative care, which focuses on improving the quality of life of patients and their families, is an essential components of cancer care. Accelerated action is needed to improve cancer care, achieve global targets to reduce deaths from cancer and provide health care for all consistent with universal health coverage.
2018.05.15 / Cancer Management / http://www.who.int/cancer/en/

世界中でのがんによる大きな障害や苦しみ、死を減らすためには、効果的でかつ、早期診断による低価格な計画や審査、治療、緩和ケアが必要です。治療には、外科手術や薬物療法、放射線療法の中から選ぶ事が出来ます。治療計画は腫瘍のタイプ、ステージ、そして可能な準備を元に手引きされ、患者優先で報告されるべきです。患者やその家族の QOL を向上する事に焦点を当てた緩和ケアは、がん治療において不可欠な部分です。

がん治療を改善する活動の加速が叫ばれており、がん死を減らす事や、世界に向けた健康に関する発信により、首尾一貫とした治療の提供を世界中で達成するのが目標です。

どうですか?フツーに、いわゆる『がんの三大治療法』が紹介されてますよね?

自粛を呼びかけてるのに紹介するって、アリですかね?笑

とにかく、WHOがどこで自粛を呼びかけてるのか、明確にして欲しいですわ~!


日本の厚労省もそのように提言している?

これは日本語のサイトなんで、ハードル低いと思いますので、興味のある人は覗きに行ってみてください、そんな事どこにも書いてないですから。

→ http://www.mhlw.go.jp/

まぁ、これについては、『トンデモ』な人たちからすると、「不都合な事を公開するわけないだろう?」と言われるかもしれませんがね。。。

ただ、この『激ヤバ』情報の大元となる本の存在が有ることを覚えておいて損は無いと思いますね。


船瀬俊介氏の著書『ガン検診は受けてはいけない!?』

がん検診は受けてはいけない
写真出典 https://auctions.yahoo.co.jp/

この本の中で、厚労省の技官に電話で問い合わせた時の模様が書いてあるそうです。

船瀬氏「抗がん剤はガンを治せるのか?」

厚労省「抗がん剤がガンを治せないのは常識です。」

「大変な猛毒物で、その毒性のため亡くなる方が大勢いる。」

船瀬氏が絶句しつつ、抗がん剤の発がん性を訊くと、

厚労省「大変な発ガン物質です。」に船瀬氏さらに唖然。

船瀬氏「ええっ!ガン患者に強烈な発ガン物質を打っているのですか?」

厚労省「そうです・・・。」

船瀬氏「そんな猛毒物質をなんで抗がん剤(医薬品)に認可した?」

厚労省「10人に1人くらい腫瘍縮小効果が見られたからです。」

船瀬氏「10人に9人はまったく変化無いのに認可はムチャクチャだ。」

これが本当だったとすると、かなりヤバイ話ですね?

ただ、私の理解とそう違わなかったので、厚労省の技官もウソは言ってないと思うんですよね。

でも、ただ単純に『抗がん剤』と言っても、がんの種類で細かく分類されてて、一定の効果が有るものもあるそうです。

そもそも、このやりとり自体が 2005年というから、13年も前の話で、薬の開発も日進月歩ですから、チョット古くないかな?と。

そして、FDA にしても、WHO にしても、抗がん剤を禁止なんてしていないんだから、厚労省も基本的に抗がん剤の使用を認める姿勢ですよね。


船瀬俊介と言う人

抗がん剤で殺される
写真出典 https://genki-kazoku.info/

なんだか『お茶目なオッサン(失礼)』って風貌ですが、色々な本を執筆されてるんですね。

環境問題とか、食品とか、実生活に密着したネタで「これは危ねぇ~!」って問題提起をしてる人みたいです。

個人的には、こういう問題提起をする人は貴重だし、耳を傾けてみるのも価値あると思いますが、鵜呑みにせず、『?』と思う警戒心は必要だと思いますね。


抗がん剤はマスタードガスから出来ている!?

マスタードガス
写真出典 http://kanshoku.org/

船瀬氏は講演会などで、「抗がん剤はマスタードガスから出来ているのだ!」と仰ってます。

マスタードガスは第一次世界大戦中に発明された毒ガスですが、その後、硫黄原子を窒素に替えた窒素マスタードが開発され、米国陸軍がこのガスの突然変異を誘発する特性に目をつけて抗がん剤の開発に繋がり、日本やドイツで改良されて、今に至ります。

結局は、マスタードガスが凶悪すぎるので、その毒性を抑える工夫がされて出来たのが抗がん剤なので、いくら毒性を抑えたと言っても元がアレなんで、副作用はハンパ無さそうですね。

だから、船瀬氏が仰る「抗がん剤(マスタードガス由来)は猛毒である!」と言う話は本当です。


全ての抗がん剤の材料がマスタードガスではない

比喩的な表現なんでしょうか、「もとはマスタードガスなんですからね!」って言われてますが、全部がそうでは無いワケです。

チョット、要注意かな~?笑

ただ、材料が何であれ、がんを潰す破壊力のある薬が点滴で身体中を巡るので、健康な細胞もやられてしまうのがマズイ。

そういう事を言いたいのなら、そう言えばいいんですがね。。。


OTA レポート

これも抗がん剤を否定する材料に使われてるんですが、事実無根なので看過出来ません。

◆ 米国 OTA が通常医療は無意味と結論付けた。
◆ 米国 OTA が代替医療の治療効果を認めた。

といった文言もネット上ではよく見かけるんですが、そもそも米国連邦議会技術評価局(Office of Technology Assessment)は今まで、膨大な数のレポートを出しています。

その中には『医療政策分野』のものもいくつかあるでしょうから、その中のどれか 1つを『OTAレポート』と呼んでも、具体的にはどのレポートの事を言ってるのか判りませんよね?

つまり、正確性を期するには、その具体的なレポートの名称も特定せず、単純に『OTAレポート』と呼べるハズがないです。

レポートの詳細について、自分で調べていないからこそ、『OTAレポート』だなんて呼び方ができるんじゃないかな?

では、数ある『OTAレポート』の中で、「これかな?」と思しきレポートを見つけたので、検証してみましょう。


Unconventional Cancer Treatments/OTA-H-405(非伝統的治療)

それは、Unconventional Cancer Treatments/OTA-H-405(非伝統的治療)だと思われます。

1990年に米国連邦議会技術評価局(Office of Technology Assessment)が出したもので、その原文は以下のとおりです。

→ Unconventional Cancer Treatments/OTA-H-405 – プリンストン大学

→ Unconventional Cancer Treatments(1990) – Quackwatch

原文を全て載せると大変な量になってしまうので、日本語訳して要約します。

◆ 米国議会の付属機関による報告は『政治方針評価』であって、医学的評価ではない。
◆ 代替医療の効果については『科学的データに基づいた報告』ではない。
◆ このレポートの後も米国政府は通常医療の研究に多大な予算を投入しており、米国議会は通常医療の研究を支持している。
◆ 米国では『代替医療の研究助成が行なわれるようになった』ものの、がんの治療効果が認められる代替医療は未だ見つかってない。
◆ 20年以上前の報告であり、その間にがん治療も大きく進歩した。

つまり、このレポートは、通常医療に治療効果がないことを示してはいないし、代替医療に治療効果があることも示していません。

特筆すべきは、『代替医療にも研究助成を行うようになった』という事ですね。

通常医療の効果ではまだまだ満足の行く結果が出てないので、代替医療の分野にも助成を始めたという、極めてポジティブな姿勢が伺えます。

ただ、そうは言っても、現時点では、代替医療でも大きな成果を得てるという確証も無いという状況ですね、残念。


トンデモな人達

Unconventional Cancer Treatments/OTA-H-405(非伝統的治療)を『OTAレポート』と呼ぶのは、『トンデモ』療法の紹介・啓蒙をしてる人達だけに見られる特徴です。

ちなみに、OTAは何と、1990年だけで 45種類のレポートを出しています。

その中の、どのレポートなのか、見当も付きませんよね?

ちゃんと自分で調べてから拡散して欲しいですね。怒


マクガバン・レポート

McGovern Report
写真出典 https://jamanetwork.com/

日本では『マクガバン・レポート(McGovern Report)』と呼ばれてますが、そもそもこれは、当時上院議員だったジョージ・マクガバン(George McGovern)が委員長を務める『United States Senate Select Committee on Nutrition and Human Needs(栄養と人間欲求における合衆国上院特別委員会)』という名の合衆国上院特別委員会、通称『マクガバン委員会(McGovern Committee)』のレポートです。

この委員会は 1968年から 1977年に活動しており、レポートは 1977年内でも何回か刷新されてるようです。


1977年 1月 14日版

このレポートでは、達成すべき目標として、

◆ 体重過多を防ぐには、消費されるだけのカロリーを摂ること。
◆ 体重過多になった場合、消費されるより少ないカロリーを摂ること。
◆ 『複合炭水化物』の摂取量を増やし、『消化によって発生する糖』を、カロリー摂取の約 28% から約 48% に増やすこと。
◆ 『精製糖』や『加工糖』の摂取量を、全カロリー摂取のうち約 45%から約 10%に減らすこと。
◆ 『全脂質』の摂取量を、全カロリー摂取のうち約 40%から約 30%に減らすこと。
◆ 『飽和脂肪』、『多価不飽和脂肪』、『一価不飽和脂肪』の摂取量をそれぞれ、全カロリー摂取のうち約 10%に減らし、バランスを取ること。

※ これ以降はページが切れてたので表示出来ません
(お金を払えば続きが見れますが、そこまでしたいとは思わないので。笑)

→ https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/508436

といった指標を打ち出しています。

実は、このレポートで言いたいことは、大雑把に言うと、『米国人の食生活を見直してみよう』という趣旨だったことは理解してください。

そのために、炭水化物や脂質、脂肪などの摂取量について指標となるものを模索しているのが、『マクガバン委員会』の目的であって、それ以上でもそれ以下でもないワケです。


1977年 2月版

更に、1977年 2月版では、こう結論付けてます。

◆ 『複合炭水化物』の摂取量を増やし、カロリー摂取の約 55% から約 60% に増やすこと。
◆ 『全脂質』の摂取量を、全カロリー摂取のうち約 40%から約 30%に減らすこと。
◆ 『飽和脂肪』、『多価不飽和脂肪』、『一価不飽和脂肪』の摂取量をそれぞれ、全カロリー摂取のうち約 10%に減らし、バランスを取ること。
◆ 『コレステロール』の一日あたりの摂取量を約 300gまでに減らすこと。
◆ 『砂糖』の摂取量を、全カロリー摂取のうち約 40%から約 15%に減らすこと。
◆ 『食塩』の摂取を 50%から 85%控えることにより、1日約 3gに抑えること。

と謳われてます。
(数値が微妙に変わってますが、言いたい事はほぼ同じ)

→ http://zerodisease.com/archive/Dietary_Goals_For_The_United_States.pdf

全文を読んでる暇は無いので『Cancer』で検索して拾った文を訳してみました。

◆ 脂肪の摂り過ぎ、砂糖や食塩の摂り過ぎは、死の病の中で、心疾患、がん、肥満や脳卒中と直結している。
◆ 豊かな人たちが普段食べてるような、肉主体で飽和脂肪やコレステロール、砂糖の多い食事は、似たような疾患 – 虚血性心疾患、特定のがん、糖尿病、そして肥満 – に罹る割合が高くなるという事と、どこでも関連性があるということを強調するべきだ。
◆ 虚血性心疾患、がん、糖尿病、高血圧などの死の病は、我々の中で流行り始めているが、ぐずぐずしている余裕はない。
◆ 社会医学の教授でカリフォルニア大サンフランシスコ校の健康政策プログラムのダイレクター、Dr. Philip Lee「医薬品や医療技術でほとんどの健康上の問題は解決できると思わざるを得なくなったが、このような現代の医薬品の奇跡が、がんや心疾患を征服したと強調されてきたおかげで、食事に対する意識の重要性が隠されてきた」と述べた。
◆ 一般的には脂肪、とりわけ飽和脂肪やコレステロール、そして砂糖や食塩、アルコールの摂り過ぎが、死亡原因トップ 10の中の 6つの疾患 – 心疾患、がん、脳血管疾患、糖尿病、動脈硬化や肝硬変と関与してきた。
◆ ハーバード大学公衆衛生学部の Dr. D. Mark Hegsted「膨大な量の証拠 – ものによっては、合衆国での死亡や障害の主な原因が、我々の食べているものに関係している事を証明するもの – が有り、証拠は更に集まって来ている。これには、合衆国の死因の約半数を占める冠状動脈疾患、がんの中でも最も重要な種類、高血圧、糖尿病、肥満や、他の慢性疾患も含めた」と述べた。
◆ 第二版で、Percy上院議員が American Medical Association が述べたとして取り上げていた報告 – 壊滅的なダメージを与えたり、死に至らしめる病に取り組む現在の薬科学が無力である事に憂いている – が、全く根拠が無かったという事、そして彼自身がミスリードした「科学は、現時点では、食事を変える事が、心疾患、がん等の特定の死の病から守れるかどうか保障できない」という記述は賢くないし、愚かである。
◆ 事実、第二版の『Dietary Goals and Food Selection(pp,4 and 5)』に対する大勢の見聞から察するに、そのページで「食事を変える事の価値については論争の的にもなるし、科学は、現時点では、食事を変える事が、心疾患、がん等の特定の死の病からの守りを改善してくれるかどうか保障できない」と述べられていたら、合衆国の国民は、食事の選定の自由を行使する良い立場にある。

。。。いかがですか?

書かれている事は、「誰が○○と言った」というレベルの話が多く、公式にこの委員会の中で結論を提言してるものではありません。

※ 『結論』としては、上の方で述べた、炭水化物や脂質、糖分は塩分などに関する具体的な摂取量を提言してるだけです。


1977年 12月版もあるけど。。。

ちなみに、1977年 12月版は全編見れますが、委員会の主旨が『食事内容の見直し』であり、炭水化物や脂質、糖分は塩分などに関する具体的な摂取量を提言するだけなので、参考程度に紹介します。

→ https://naldc.nal.usda.gov/naldc/download.xhtml?id=1759572&content=PDF


元禄時代以前の食事が理想?

元禄時代以前の食事
写真出典 https://ameblo.jp/

これもネットでまことしやかに拡散されてるんですが、

◆ マクガバン・レポートでは、北海道、沖縄の他、長寿村と呼ばれる地区 10数か所にも調査が入った。
◆ その調査は当時の日本食だけでなく、大昔の日本食についても調査がされた。
◆ 世界で最も理想的な食事は元禄時代以前の日本人の食事であると報告された。

とかいう『トンデモ』情報を見つけました。

いやもう、スゴイっすね~。

捏造もここまで来るとアッパレですよ。笑

◆ マクガバン・レポートの原文によると、報告の後に行われた公聴会では世界 23カ国から集まった 200人以上の研究者の意見が集められてたらしいですが、調査はあくまで米国内で行ってます。
◆ 日本の食事に関しては、米国に渡った後、動物性脂肪も乳製品も殆ど含まない伝統的な日本式の食事から、西欧式の食事に転換した日本人に、乳癌と結腸癌の罹患率が劇的に増えている、とだけ言及してます。

元禄時代とか、何言ってるんだか。。。

結論として、『マクガバン・レポート』について、マクロビ・代替療法の世界で紹介されている内容の多くはウソか誤解に基づいていると言えるでしょう。

この他にも、「マクガバンが政治生命をかけた」といった、根も葉もない『伝説』や、「その後アメリカはマクガバン・レポートに基づいて食事が改善された」といった、「どうやって調べたの?」と言いたい話が無数に存在しています。


『トンデモ情報』の拡散

これら『トンデモ』情報は、書かれてる事を鵜呑みにする、そして英語が解らない、という日本人の弱みが手伝って拡散されて来たんでしょうね。

「踊らされてるんじゃね~よ!」

ネトウヨは新聞、テレビなどを『マスゴミ』と称して嘲笑ってますが、ネットの情報とて信憑性は薄いです。

まぁ、米国でもマクガバン・レポートを代替療法・マクロビの側が資料に使ったりしてますが、日本の例ほど捏造しまくってはいないです。

米国ではレポートの元資料が母国語だから理解出来るし、マクガバン議員や自国の栄養事情についても、ウソを書いてもすぐにバレてしまうでしょう。

残念ながら、今後も日本ではこうした『トンデモ情報』が、尾ひれが付いて、ドンドン拡散されていくんでしょうかね。。。


今村光一という人

元々はどうって事の無い、普通な内容だったマクガバン・レポートが、トンデモな内容で紹介される様になってしまった原因は、このレポートが故意に誤訳されて紹介されてしまった経緯が有ったと思われます。

この『トンデモ』情報のソースは今村光一氏の書籍だと思いますが、これは『不正確な和訳』ではなく『故意の誤訳』だったらしいんです。
(本人が故意ではなかった、と言い張ればそこまでなんですが。苦笑)

なお、今村光一氏は健康食品輸入販売会社の社長であり、『薬事法違反での逮捕歴』がありますし、自らが販売する商品の宣伝のために、「ワザと間違った情報を拡散したんじゃないかな?」と思うのが普通じゃないでしょうか?


まとめ

私は医療関係従事者ではありません。

でも、100を超える抗がん剤が有る現在、高額な上に尋常じゃない副作用のおかげで QOL が著しく下がってしまいますが、そこまでしても大して効果が期待出来ない薬を使うべきか?という疑問があります。

また、未検証ながら、1990年以降、米国を含め、世界の先進国のがん死亡率がなだらかに下降線を辿っているのに対し、日本だけが鰻登りに増えているのが何故なのか?という情報も引っ掛かります。

もしこれが本当だったら、今一度日本の医療の現状を見直す必要があるかもしれませんし、そうでなくとも、「何故、世界中のがん死亡率が同時期に減り始めたのか?」という所はハッキリしたいですよね。

ただ、今回の記事は、それとは関係なく、単純にネット上で拡散されてる『インチキ』を知ってもらいたかったんです。

よく、「抗がん剤は効かない」と言われますが、中には目覚ましい効果が期待出来るものもあるそうです。

がんに罹り、ワラをもつかむ思いの人が大勢居るなか、いい加減な情報を拡散して、がん患者が正しい選択をする妨げになってしまってはいけないと思います。

その上で『まとめ』させていただきます。

◆ 抗がん剤と呼ぶのは、海外でも同じ。
◆ FDA は抗がん剤の使用を禁じてはいない。
◆ WHO も抗がん剤の自粛を促してるなんて、ウソ。
◆ 厚労省も抗がん剤を使わないよう提言してなんかいない。
◆ ただ、厚労省は抗がん剤が効かないと認識してる。
◆ OTA レポートの内容も、故意に誤訳されてる。
◆ 米国でのがん死の減少と代替治療の普及は因果関係がハッキリしない。
◆ 日本でのがん死の増加の説明が不明瞭。
◆ 大切なのは、QOL を損なわない治療計画。
◆ マクガバン・レポートの内容も、故意に誤訳されてる。

ってところですかね。

この記事は「FDA で抗がん剤の使用が禁止されたってホント?」という素朴な疑問からスタート、「WHO でも自粛を促してるってマジ?」という疑念に変わり、この『トンデモ』なウワサの情報ソースを調べていく過程で知った『OTA レポート』の意図的な誤訳という結末に辿り着きました。

ある意味『詐欺商法』に利用されたウワサが、SNS やブログなどでいまだに発信されてるのを放置出来ず、時間をかけて検証しました。

とにかく、新聞やテレビの情報が怪しいという事はもっともな話ですが、それじゃぁ、ネット上にある情報が正しいか?というと、こんな『トンデモ』なものも多いので、より正確な情報ソースを自身で確認する作業が必要ですね。

さて、最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございます~!

もしよろしかったらコメントもお寄せください、今後の記事執筆に活かしていきたいと思います!


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